オーストラリアドルの2001年レート推移

オーストラリアドルの2001年レート推移

オーストラリアドル各年解説(2001年の値動き)

米ドル高は2001年に入っても騰勢を維持した。オーストラリアドル/米ドル(AUDUSD)の為替レート、は1月5日の0.5725から、4月初めには0.4775まで下落した。この下落率は1980年代中半以録で最大であった。 2000年7月に豪州で導入された物品サービス税の影響もあり、2000年第4四半期でのGDP伸びは△0.7%とマイナスで、主要通貨に対してオーストラリアドルは軟調であった。

 

1〜4月では、RBAは利下げを行う一方で、豪ドル買い介入を対米ドルで実施した(10億ドル程度)。4月に入って、米国での利下げ継続、豪州経済の強さに市場は注目し、AUDUSDの下落は止まった。しかしこの時期、豪州の経常赤字は、対GDP比で見ると1980年以降最低となったものの、グローバル経済の低迷でコモディティー価格が下落基調を強め、豪ドルの上昇は鈍った。

 

7月にRBAは小規模ながら再び介入を実施し、豪ドルをサポートした。9月11日に米国で同時多発テロが発生し、リスク回避通貨としてスイスフランやユーロが買われた。これでグローバル経済の回復は遅れるとして、豪ドルやニュージーランド・ドルは売られた。その後もFOMCは利下げを進め、これで、市場は米国経済の回復が進むと期待した投資家のドルヘの戻しが、米ドルをサポートした。 AUDUSDは0.4775まで下落。この時期、豪州企業による一時的な大口の豪ドル売りも見られた。

 

RBAは9月にも豪ドル買いの介入を実施した。 2001年に特筆されるのは、日本における豪ドル建て売出債の増加である。 2001年後半で、約50億豪ドルの発行があった。

オーストラリアドルを取り巻く為替市場の情報

東京外為市場は米ドルが対主要通貨でやや弱含んでいるものの、NY市場終盤の米ドル買いの流れが引き継がれ、ドル/円は一時80円台後半へと上値を伸ばした。しかし、米株高を受けて堅調スタートとなった日経平均株価が前日比マイナス圏へと反落したことなどを背景に、米ドル売りへと傾斜。ドル/円が緩やかに軟化し、序盤の上昇分を打ち消す一方、ユーロ/ドル及びポンド/ドルは上値を覗う展開。 ユーロはギリシャ債務問題をきっかけに先週大幅に下落したものの、8日、ノボトニー・オーストリア中銀総裁は、「理論的にも経済的にも、一部諸国のユーロ圏の離脱は考えられない」「債務諸国のユーロ圏の離脱についての憶測は、ばかばかしい」とギリシャを含む債務諸国のユーロ圏離脱を否定したことがユーロの下支えとなっている。 豪ドルは上昇。時間外取引でNY金先物が再び1500ドル台を回復しているほか、NY原油先物も反発に転じている事などが好感されている模様。明日(日本 時間10日10時30分)発表が予定されている豪州貿易収支は、前回(2月)の マイナス2.05億AUDの赤字から、今回(3月)はプラス5.00億AUD予想となっており、大幅な改善が見込まれている。

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